まつげ育毛の基礎2

まつげを抜く癖で困る…もしかして「抜毛症」かも?

暇な時、ついついまつげをいじって抜いてしまうということはありませんか?

まつげを抜く癖が治らなくて困っている人は、もしかしたら抜毛症かもしれません。

抜毛症とは、毛を抜くことに夢中になってしまい、やめたくてもやめられない心の病気です。

まつげ以外にも、髪の毛や眉毛、ヒゲなどを抜いてしまう人もいます。

今回は、まつげを抜くことが癖になる抜毛症の原因や症状について、詳しく解説します。

抜毛症を治療するための方法も紹介しますので、まつげを抜く癖で困っている方はぜひ参考にしてみてください。

まつげを抜く癖「抜毛症」とは

抜毛症とは、まつげや眉毛、髪の毛など、自身の毛を抜いてしまう病気です。

毛を抜くことによってその部分がハゲてしまっても、毛を抜きたいという強い欲求が抑えられない点が特徴です。

抜毛症が原因でまつげが失われてしまうと、見た目のバランスが悪くなるだけでなく、目にゴミが入りやすくなり眼病を招きかねないという重大なリスクが生まれます。

また、まつげは皮下組織に浅く埋まっているだけの毛です。無理に抜くと毛根がダメージを受け、二度と生えてこなくなる恐れもあります。

抜毛を繰り返すと、身体だけでなく、やがていついかなる時でもまつげを抜かずにはいられなくなるなど、生活にも支障を来たすようになります

自らの意思で抜毛を我慢することがもはや不可能になるため、いちど抜毛症を発症したら医療機関で治療を受ける必要があります。

抜毛症は単なる癖じゃなくて、病院で治療するべきれっきとした「病気」なのね……!

抜毛症の原因

まつげのイメージ画像
抜毛症の原因は、多くの場合はストレスです。不安やイライラ、欲求不満があると、毛を引き抜く症状があらわれます。無自覚に毛を抜くときもあれば、自覚しながら毛を抜くケースもあります。

そのほかに原因として考えられているのは、神経細胞と脳の連携がうまくいっていないことです。遺伝も抜毛症の要因になるとされています。また、女性の場合は、女性ホルモンのバランスにより、月経のタイミングで悪化する人もいます。

いずれにせよ、抜毛症の原因は詳しく解明されていません。これらのさまざまな要因が組み合わさって起こるとされています。

抜毛症の症状

抜毛症のわかりやすい症状は、一部の毛がなくなってしまった状態です。また、毛を繰り返し抜きすぎることにより、毛が生えにくくなったり、毛質が変わったりします。さらに、毛を抜いていることが原因で、指にアザができたり、腕を痛めたりするのも、抜毛症の症状です。

抜いた毛を噛んだり飲み込んだりしてしまう「食毛症」も、同時に発症することがあります。食毛症を発症していると、毛を噛みすぎることにより、歯が削れてしまうので注意が必要です。そして、食べた毛が消化管に悪影響を及ぼすケースも見られます。

このように、抜毛症はただ単に抜いた毛がなくなるだけでなく、それに伴ったあらゆる症状が見られる病気です。

まつげを抜くデメリット

まつげを抜いてしまうデメリットは、まつげが全部なくなり、顔のバランスが悪くなることです。メイクをしても、目元がパッチリと仕上がりません。また、毛を抜いて床やテーブルに落とすと、衛生面を疑われる可能性があります。これらのことがきっかけで、人間関係にも悪影響を及ぼします。

まつげは顔の重要な毛なので、抜く癖があると特に目立ってしまいます。

まつげを抜く癖の治し方

まつげを抜く癖をやめろと言われても、簡単にやめられるものではないでしょう。症状がそこまで重くないなら、まずはストレスを発散したり、ほかに夢中になれることを探したりしましょう。自身ではどうしても治せないなら、メンタルクリニックに相談するのもひとつの手です。

ストレス発散が重要

ストレスの発散法としてよく挙げられるのは運動です。1日20分ほどでよいので、体を動かせば気がまぎれます。運動が苦手な人なら、漫画やゲーム、動画を見るなど、自分が楽しいと思えることに集中しましょう

また、1日15分ほど日光に当たるのもおすすめです。日光に当たれば、幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」を増やせます。セロトニンは、イライラや不安感を解消してくれるホルモンです。

このように工夫しながら、少しずつ毛を抜かないようにして、不安な気持ちを減らしていきましょう。

ひどいならクリニックで相談

もし自分ではどうしようもないほど症状がひどいなら、メンタルクリニックへ行きましょう。抗不安薬や抗うつ薬などにより、症状を和らげられます。

メンタルクリニックへ行くとなると、抵抗がある人も多いと思いますが、不安になる必要はありません。医師は親身になって話を聞いてくれて、そのときの症状に合った治療法を提案してくれます。

抜毛症は、原因が明確にわかっていない病気なので、治療も困難になることが予想されます。特に、心の問題が大きいため、自身が信頼できると感じた医師に任せることが大切です。

まつげを抜く行為がすべて抜毛症というわけではなく、そのほかの病気の可能性もあります。

目元にかゆみがあり、気になってまつげを抜いてしまうようなら、眼科へ行くべきでしょう。

まとめ

まつげを抜く癖で困っている人は、抜毛症という病気かもしれません。抜毛症の対象は髪の毛が多いと言われていますが、まつげを繰り返し抜いてしまう人もいます。

抜毛症は、ストレスや遺伝、女性ホルモンなど、さまざまな要因が重なって起こると考えられています。毛を抜くことで起こる症状は、一部の毛がなくなって生えにくくなったり、毛質が変わったりなどです。抜いた毛を食べてしまう「食毛症」を発症すると、歯が削れる、消化管に毛が溜まるといった症状が見られます。

まつげを抜きすぎてしまうと、顔のバランスが悪くなり、メイクなどでもカバーできなくなります。そうなる前に、まつげを抜く癖をやめるようにしましょう。最初は難しいかもしれませんが、ストレスを減らして少しずつ改善してみてください。

ひとりで抱え込まず、家族や医師に相談すると気持ちが楽になります。症状がひどいなら、早めに受診をしましょう。